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Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第4回 50mm#3

 ある人は、言った。「50ミリより長いのが望遠で、短いのが広角だ。」

 私は、言った。「50ミリの絞りを絞って広角風に、開いて望遠風に撮りたい。」

 あなたは、どちらが、技術が上だと思うでしょうか。

 確かに、50ミリより長いのは望遠レンズ、短いのは広角レンズです。でも、それだけでは当たり前すぎます。

 50ミリの視野角47°は、人間の視野とほぼ同じ、そのため標準レンズと言われます。そのため、ちょっと操作すると、変化が現れます。

 絞ると被写界深度が深くなり、結果広い範囲がピントが合って見えることから、それは、まるで広角レンズの世界です。また、絞りを開けば、被写界深度は浅くなり、目的物しか合わず、まるで望遠レンズのような風景が広がることとなります。中間なので、操作するとどちらの性格も出せるのです。

 この、基本でかつ奥深いレンズに興味を持つ人は少なく、現在のズーム万能の世界では、単焦点の意味すら知らない人もいます。大きさも貧弱で、サイズだけで買わないという人もいるのでしょう。確かに、巨艦大砲にはなりません。

 確かに、単焦点は不便ですが、不便が故に工夫して克服するのが技術で、まず50ミリ、続いてのレンズも、王道があるので、広角寄りか望遠寄りかは人によって違いますが、進化の方向があるでしょう。それは好みなので、「これだ!」というものではありません。ただ、一段違うだけでは、違いが分からない、ということもあるので、やはり2段か3段違うところなのでしょう。広角なら28ミリか24ミリだし、望遠なら105ミリ前後だと思います。極端に移動しても、面食らうだけでしょう。

 自分が望遠派か、広角派かは、ズームでもイメージは持ちますが、やはり単焦点で好きになるしかありません。それは、先ず標準を経験しないと、答えは出ないでしょう。私は、広角派なのでしょう。

 明るく、小さく、軽く、かつ安い50ミリは、所有欲を満たすには不十分ですが、技術を上げるには経験すべき登竜門であると思います。これ無しに、好きな焦点距離、などという話も出来ないでしょう。原始的な時代のようですが、通過儀礼である感じがします。是非、標準という単焦点を経験して欲しいと思います。まさに、「シンデレラ」なのです。私の、新たなるスタンダードが、生まれた感じがします。

 私は、自分が上級者だとは思いません。しかし、初心者でも無い。ちょっと、「中級者かなあ?」などと、思い上がることがあります。しかし、写真の精度はまだまだです。撮った写真が確実に写真になるよう、努力したいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。