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Tetsu Photography

鉄道とカメラの四方山話

第21回 24-120mm

 それは、APS-Cユーザーでも、常用する人がいるレンズです。

 かつて、フィルムからデジタルへとカメラの方向性が大きく変わっていく時代に、まるでその流れに抗うかのように、おそらく最後のフィルム機となる、フラッグシップ機が発売されました。そのカメラは、10年以上経った現在も、そのまま継続して発売しています。

 そのカメラに常用するべく開発されたのが、初代の24-120mmでした。ただF値は固定では無く、3.8から4.5程度の変動があったと記憶します。普通のズームのようですが、しかしそれは手ブレ防止付きで普通にはならない。今思えば常用域で手ブレ防止は画期的で、暗さをカバーするには十分です。ただ、光学性能はフィルム用のそれであったようで、現在は発売されていません。

 更にデジタル化が進み、レンズもそれに対応した性能が求められるようになると、同レンズも刷新され、手ブレ防止はそのままに、デジタル対応コートを施し、F値も4に固定、デジタル用のズームに進化しました。それまでがある意味「味」のある結像であったのに対し、その辺は修正され、性能的には別物との評価もあったようです。それだからでは無いですが、24-70mmの代理人として、私の常用レンズとなっています。

 フルサイズですから当然と言えば当然の選択ですが、一部にAPS-Cサイズユーザーでも常用する人がいるとのこと。フィルム時代のレンズも流用出来るN社のカメラのこと(C社では、一部の高級レンズを除きそれはできない)、不便さを引きずりながら使う人も多いです。ただ、正直言ってAPS-Cでは、18ミリは無いと画像が窮屈になり、撮影が困難だと思います。そこは、たとえレンズメーカーに堕落しても、専用レンズを使った方が良いと思いますが、カメラがフラッグシップ機なのに、常用がサードパーティーというのも、恥ずかしい感じがします。高画素フルサイズを使う今、やはり高倍率では光学的に性能を十分に発揮出来ないと思うので、その辺からも当然か。24-70mmほど劇的な変化は感じませんが、それも常用だからかなあ、と思います。

 結論。「カメラ本体に、相応のレンズを使うこと。」でなければ、性能は十分に発揮出来ません。

 それでは、次回をお楽しみに。

第20回 24-70mm

 そのレンズは、報道記者の常識でした。

 「オールインワン」の高倍率を使っていた頃、両端の幅が狭く、則ち恐ろしく倍率が低く、しかも非常に値段の高いズームレンズがありました。高倍率は、普通AFセンサーが働くギリギリのf/5.6かf/6.3、それに対しそのレンズはf/2.8と、約2段のアドバンテージがあり、それで値段が高いのは納得しましたが、自分の使うレンズでは無いと、その当時は思っていました。

 確かに、並みのデジ一では、高倍率か高性能か、区別はあまりつかないもので、「小型、軽量」をモットーとする私は、興味も持たずにいました。

 しかし、状況が変わったのは、フルサイズの高画素機を購入したこと。「高画素には、『大三元』」とも書かれ、高性能レンズを、試したくなりました。

 そして、実際手にすると、コーティングのナノクリもあり、高倍率では不可思議なゴーストやフレアが入るシーンでも、全く支障光線は入らず、威力を感じました。さらに、画像も、自分の写真では無いほど写り方が変わってきました。正直、これ以上はf/1.4固定焦点のみ、と思う位の画像でした。

 他日、イベント時に、報道記者が来ていて、「C社でない」カメラを使っていましたが、レンズは全く同じ、このレンズはプロユースでもあるのだと思いました。

 実際、設計段階では、もっと幅の広いズームにすることも可能であったであろうところ、得られる結果がメーカーの規格に合わず、結果カットして、この低倍率をつくっているのだ、ということも分かり、ますますプロユースのレンズです。

 また、存在感も一流で、高倍率にも負けないほどの大きさになっています。正直、レンズメーカーT社なら、もっと短く軽量に設計するでしょうし、増してレンズメーカーS社なら、躯体並みにもっと両端を広げているでしょう。

 そんな、プロユースのこのレンズも、現在の最新設計では手ブレ防止も入り、更に進化しています。間もなく同形の生産も終了するでしょうが、古いカメラにも対応する、信頼性の高いこのレンズを、プロのように普段使いには出来ませんが、「ここぞ」というところで使っていきたいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。

第19回 18-35mm

 購入した当時、そんなに役立つレンズとは、思っていませんでした。

 フィルム時代、18、20、24、28、35ミリと、主要な広角レンズ域をカバーするレンズとして、普通に買った同レンズ。当時は外部駆動で、マウントに内蔵したカップリングでピントを合わせる、そういうレンズでした。明るさもf/3.5~5.6で、特段明るいわけでも無く、平凡な広角ズームでした。

 しかし、重要度が急増したのは、デジ一が登場してから。D100の時代、適合するレンズが製造されておらず、約1.5倍の望遠に、撮影は苦しめられました。

 そこで試しに入れた、18-35ミリ。それが意外とツボにはまり、いつの間にか常用となっていました。結果、「DXには18ミリが必要。」との結論に達しました。

 以降、普及型D70登場で、レンズキットは18-70ミリとなり、これでDXフォーマットも安定して使用出来るようになりました。

 そして、同レンズは、通常の広角レンズに戻りました。

 現行はAF-Sであり、上位バージョンの16-35ミリf/4、14-24ミリf/2.8もありますが、やはり普段使いには、高価なレンズは勿体ない。そんな、カジュアルな広角ズームでもあり、主要なところは押さえており、最初の広角にもお薦めなのでしょう。広角の世界へ、皆さんも、どうぞ。

 それでは、次回をお楽しみに。

第18回 18mm

 そのレンズは、混乱の中、ひっそりと姿を消しました。

 今から十数年前、「EFに非ずはカメラに非ず」という時代があり、それ以外のメーカーを使っていると、「あんた、変人ねえ!」という顔をされたものです。例えば、プロはその当時ほぼ全員が「白レンズ」を使用し、他のメーカーはまずいませんでした。アマチュアも、他のメーカーは変人で、何かEFマウントが使えない理由があるのかと、逆に心配されるほどでした。

 そんな状況ですから、他のメーカーは商売あがったりで、全く話になりません。全く売れないわけですから、売る品を減らすしかありません。そんな商品整理の最中に、消えていったものの一つに、18mmf/2.8Dがありました。

 私は、そんなことも知らず、そのうちに、と思っていましたが、商品カタログから消え、慌ててカカクコムで調べ、金策して買った記憶があります。もし、そこで手を打っていなければ、多分現在まで手に入れる方法は無かったでしょう。

 それから暫くして、カメラはメインでは無い、とある大手家電店の片隅に、忘れ去られたかのように同レンズがありました。そこでカードで買っておけば、今頃はオークションでホクホクだったでしょうが、それを思いつかず、勿体ないことをしました。

 そして、18ミリは、市場在庫払拭で、販売が終了しました。

 造っても売れなかった時代、あの頃はそれで仕方ないです。しかし、今やFマウントレンズは、純正だけで世界で年500万本売れるまでに復活したのです。年により多少変動はあるでしょうが、ここで、考えて頂きたいのです。

 あの頃、そういう事情で販売を止めたものの中には、そのままでも売れそうなものはあるのです。そんな時のために、金型を捨てたわけでも無いでしょう、すぐにでも再生産出来るのでは無いでしょうか。それで、失われたラインナップを、復活して欲しいのですが。28mmf/1.4では、再設計したい気持ちも分かります。ズームで、18ミリはカバーしており、単焦点の勇気が出ないのも分かります。期間限定の注文生産でも良いので、出すというのはどうでしょうか。売り方は、あると思います。

 因みに、同レンズは、Fマウント初のガラスモールド非球面レンズ(ガラスを金型に載せて形作る非球面レンズ)を使用したレンズで、確かに手間ですが、現在でも十分通用すると思います。

 もし、処分したい旧在庫があれば、それはネットショップで、是非売って欲しいですね。今やFマウントは、それほど求められるものなのです。会社がある限り、続けるものですよねえ!是非、期待したいです。

 それでは、次回をお楽しみに。

第17回 60mm

 それは、世代が変わった現在も、販売されているレンズです。

 MF時代は、55ミリとして販売されていた、いわゆるマイクロレンズ。専用の接写リングを使うと、最大等倍まで接写が出来、花や昆虫などの撮影に使用されました。実は、その初期の接写リングまで手に入れ、現在ご満悦です。

 脱線しましたが、AF化されるときに、焦点距離は60ミリに変更となりましたが、接写リングが不要となり、光学系も含めモデルチェンジされました。その、外部駆動のAFレンズです。

 焦点距離からも、標準の50ミリに近く、「準標準」「標準マイクロ」などと呼ばれ、通常撮影から接写までこなせるレンズで、またアクセサリーをつけるとフィルムのコピーも出来るレンズとして、使用されてきました。残念ながら鉄道ではそのような使用法は無いので、標準の代わりに使用する程度で、縁の薄いレンズではあります。

 現在は、さらに設計を一新したAF-Sレンズとなり、デジタル対応コーティングがなされ、デジ一に対応したものとなっていますが、それでも現在まで併売され、一定の需要があると思われます。

 やはり、接写用レンズは、「正確に写す」が一番求められることであり、それは105ミリや200ミリでも守られてきたことです。200ミリはともかく、105ミリもMF、AF、デジタルでそれぞれ改設計されており、それぞれの「正確」を描いています。先回のT社の90ミリもそう、レンズメーカー各社も設計が百花繚乱ですが、守るべき一線は守っています。

 「接写」では、鉄道模型ジオラマしか撮るものが思いつきませんが、「準標準」なら、形式記録など、使い道はありそうです。超広角同様の頻度のような気もしますが、他人と違う写真を撮るには、同じ機材では撮れません。「今まで無かった写真」を撮るのには、意味がある気がします。デジタル対応コーティングはありませんが、それもまた「味」なのでしょう。クラシックレンズを使う、私もまた「レンズ沼」に入りつつあるようです。

 それでは、次回をお楽しみに。

第16回 90mm

 そのレンズは、レンズメーカー製でありながら、銘玉と言われていた。

 90ミリと言えば、通称「タムキュー」、そうレンズメーカーT社製90mmf/2.8のことです。遙か昔のフィルム時代から謳われる名作、改良を加えながら、現在まで伝統が続いていて、最新ラインナップにも血筋を引いたレンズがあります。

 サイズも重量も手頃、レンズメーカー製とは思われないほどで、サブバックにいつも入る一本です。先代の手ブレ防止入りは意見はあるでしょうが、その前のモデルも所有し、どちらもお気に入りです。

 確かに、名前にも「マクロ」と入り、接写での正確な描写も出来ますが、AFのリミットスイッチの設定で、マクロのみ、一般撮影のみの設定も可能、是非常用にも使いたい一本です。85ミリを製造しても、たった5ミリ差で製造するこのモデル。ほとんどT社のDNAといった感じもします。しかも、マクロ180ミリと違い、他社に模倣レンズも無く、専売特許のようです。

 兄弟分は、180ミリ望遠マクロと、APS-C専用60ミリがあり、いずれはこちらも最新モデルに更新を考えているものと思われます。60ミリは、レンズは小さく出来、APS-Cで90ミリと同じ画像を、との作品ですが、それだけでは勿体ない。更新時には、フルサイズ対応を期待したいですね。

 やはり、手ブレ防止のアルゴリズムも更新した、最新モデルが見たいですね。ボーナス時期には入手困難な同モデル、3時代を並べ、味の比較をしたいと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。

第15回 50-500mm

 これも、純正の規格では、とても出せないレンズなのでしょう。

 現在、普通の人が買える値段で一番の望遠ズームは、150-600ミリf/5.6-6.3、値段は10万強~20万弱ですが、それが開発されるまでは、上限は500ミリ、各社ありましたが150~500ミリ、200~500ミリ、といった感じです。

 その中において、レンズメーカーS社は、50-500ミリを出し、現在もラインナップに入っています。望遠系高倍率ズームで、AFは使えなくなりますがテレコンにも対応しています。

 流石高倍率、重量は約3キロで、手持ちで長時間使うには堪えます。まあ、そこまでの望遠を常用する人は、飛行機か、動物か、ちょっと特殊な写真を撮る人で、腕力の問題を気にしない人達です。

 ただ、画像はやはり高倍率で、最新のコーティング技術では無く、手ブレ防止も入りますが、本来なら100万円出さなければ手に入らない焦点距離ですので、割り切った使い方が必要と思われます。また、テレコン使用時は、100ミリ以下は使えないとのことで、制約もあります。2倍テレコンで、1000ミリが手に入るので、それをもって良しとするのでしょう。実際、1000ミリなんて、通常使うことは無いでしょう。やはり使うなら、そこは「BIGMA]より、「エビフライ」でしょう。確かに、200万円コースですが。

 実際純正では、規格に合わない部分は切り捨てたズームが多く、24-70ミリなどはその代表例で、画像が規格に合わないのでそれ以外は使わないのです。この辺でも純正なら200-500ミリで、それ以上は画像が規格外となり、切り捨てたのでしょう。

 高倍率は、何本もレンズを持つことからは解放されますが、それぞれの画像は、やはりつぶしがきく程度で、固定焦点には勝てません。まあ、低倍率、固定焦点に回帰していくのでしょう。

 個別には、良いレンズとは思います。ただ、高倍率と割り切った使い方が必要だと思います。

 それでは、次回をお楽しみに。